マジカル・ニグロとしてのオバマ候補

アメリカではクリトンとオバマの決戦がまだまだ続くようですが、個人的には二人とも大統領の器ではないと思っている。よその国の話など本来はどうでもいいですが、属国・日本((c) 副島隆彦、と意識的に書いておこう)の利害に大いに関係するするわけで、気にしない方がどうかしている。

ウツワの個人的判断基準はいろいろありますが、その一つに「誠実かどうか」と言うのがあります。私はジョージ・W・ブッシュがこの基準を満たしていると判断しているくらいですから(あはは)、大甘といえば超大甘(他の判断基準ではペケとしても)。でもそんな基準で見ても、クリントンオバマには疑問がある。

ヒラリー・クリントンの方は亭主のビルがろくでもない大統領だったからで、そんな亭主を支えてしゃしゃり出てきた女房など、ロクデナシに決まっているという素朴な判断からですが、オバマはどうか?

この人、よくわからない。本も書いていて、演説もうまいらしい。でも日本のTV見ている限り、小泉ではないですが「ワン・ワード・ポリティックス」みたいな部分しか見えないわけであります。

コリン・パウエルみたいなタマなら評価するのですが。などと思っていたら、私の違和感をある程度説明してくれるHPがあったのでご紹介。
http://huzi.blog.ocn.ne.jp/darkness/
「私の闇の奥」

、「オバマ現象」について読み続けるうちに、“magic Negro”あるいは “magical Negro”という興味深い言葉に出会いました。Magical negro という項目がWikipedia にあって、これはハリウッド映画に出てくる黒人のステレオタイプについて論じた2001年のスパイク・リーの講演で使われた“super-duper magical negro”という言葉から発しているのだそうです。ネット上の別の辞書には magic negro の説明として、[a real or fictional Black person who, especially in deference to White people, is perceived as non-threatening and servile, and appears to have a special ability to help White people.] とありました。ハリウッド映画通の間ではよく知られた言葉なのでしょう。ところが、2007年3月17日のロサンゼルス・タイムズ紙にDavid Ehrensteinという人の『Obama the ‘Magic Negro’ 』と題するオバマ論が現われて、評判になったようです。困難な状況にある白人の所に立ち現われて、マジカルな力を発揮して白人を窮地から救い出す、白人に対する無私の好意にみちた頼もしい黒人の助っ人、こよなき相棒、これがマジカル・ニグロです。バラク・オバマの出現をマジカル・ニグロの出現として捉える社会心理学的考察は興味深いものです。しかし、あらためて強調したいのですが、「オバマ現象」についての私の関心の重心は、バラク・オバマ個人のマジカルな特質にあるのではなく、この政治的社会的現象を生み出すアメリカという國の精神的土壌、精神的伝統の不気味さ、恐ろしさにあります。私が「オバマ現象」をアメリカの悲劇、世界の悲劇として同定する理由はそこにあります。

しかしなによりもまず、オバマは誠実ではない。耳に心地よい言葉をはき続ける煽動者という判断で良いのではないか。白人にも黒人にも受ける演説をできる能力は詐欺師と紙一重です。引用すると長くなりますので、オバマの詐欺師的レトリックの詳細は、当該HPでどんぞ。なお、クリントンオバマの資金源はマッタク同じという指摘もあります。ロックフェラーなど昔から両股をかけて資金援助をしていたわけで、今更ではないですね。

当選したヤツから、後で何倍ものカネを回収するのは、スポンサーとしては当然の行為であります。

 アメリカの大統領候補予備選挙(primary)は選挙資金の額の戦いだとよく言われます。WEALTH PRIMARYという言葉もあります。この戦いにヒラリー・クリントンと互角以上の成功を収めているバラク・オバマの資金源は何処にあるのか?どんな人々がバラク・オバマに軍資金を与えているのか?全米の若い学生たちがインターネットで連絡しながら資金を出しているといったニュースも流れましたが、たとえ本当であってもたいした金額には積み上がりません。大口献金の額と数が勝敗を左右するのであって、しかも、その可成りの具体的詳細は、例えば、ポール・ストリートの論考などで知ることが出来ます。結論から言えば、オバマ献金母体の性格とクリントンのそれの間には殆ど差異がありません。一例を挙げれば、バラク・オバマユダヤ系の人々の関係は密接そのものであります。もし初代黒人大統領バラク・オバマが実現したとして、その場合のアメリカの国家政策についての100%的中すると考えられる予言は、USA とイスラエルの関係はブッシュ時代と全く変わらないだろうということです。