話してもわかるわけがない

「話せばわかる」なんてことを国際関係でいまだに真顔で言う人がいたりして(野中広務とか)、まあ噴飯ものなわけですが。

親戚にもガンコなじじいとか、ばばあとかがいると、ミョーな感情論を持ち出したりして、纏まるモノも纏まらなかったりするわけであります。

先日も私の知り合いが、結婚したばかりなのに早速離婚の危機に直面した。

新郎新婦の親が同級生だったそうで、どうも小学校の頃からの恨みツラミを引きずっていた。それでも、「息子・娘の幸せのためなら」と、当初は理性的な親らしい理解を見せて、めでたく結婚式にまではこぎ着けた。

その後がいけない。親同士改めてツラをつきあわせると、いちいち相手の態度が互いに気にくわない。次第に陰で罵詈暴言を吐くようになって、新婚家庭は瓦解寸前だそうであります。

身近でもこの程度の話はざらにあります。ちょっと上のレベルで政治はどうかというと、自民と民主でごちゃごちゃ揉めて迷走しているのはご承知の通り。まあそれでも一応選挙というミソギがあるので、辛うじて歯止めがかかっているのかもしれないですが。

これを利害関係がいっそうシビアな国際関係ではどーなるかというと、ああた。笑。

「戦争はもっともシンプルな利害解決の手段である」というのが今も昔も変わらぬセオリーであります。ぶん殴って言うことを聞かせる。先日書いた、「力の正義」ですね。勝てば官軍。

しかし、なんせ我が国は「紛争解決の手段としては」戦争を放棄しているので結構ややこしい。「憲法9条を守れ」とデモ行進している人は、我が国がチベットにならないように知恵を絞る義務があります。旧・社会党系で、「相手が攻めてきたらバンザイして降伏すればよい」などと言っていた人もいましたが、その後にくる民族浄化の大虐殺まで想像していたかどうか。なお、こういうポチ系言論人は、真っ先にやり玉に挙がって粛正される運命であるというのはすでに書いた。

全共闘興亡史・そして誰もいなくなったhttp://d.hatena.ne.jp/jimrogers/20070311

で、まあ、アレだ(ネットゲリラ風ですな。w)。フフフの福田が就任の時に「隣国が嫌がるようなことはやらない」なんてやっていたので、のけぞったわけです。

ニッポンはすでに武力に関しては手も足も縛られたサドマゾ状態。スパイ防止法ジャーナリスト宣言のアサヒ伝聞がしっかり潰してくれるようなお国柄。

唯一残っているのは「クチ」ですね。つまり外交カード

国家間交渉では、常にカードというモノがある。トランプゲームみたいなところがあって、これで駆け引きをしたり、相殺したりする。まあ、アレだ(笑)、ヤクザの貸し借りと同じようなところもあったりする。

しかし靖国従軍慰安婦も、南京もしっかり相手方のカードになりました。それが真実であるかは実はどうでも良い。言ったもん勝ち・カードに仕上げたヤツが勝ちであります。

カードはエースもあるししょーむないカードもあるわけですが、とにかくなんでもかんでもたくさん集めておいて、いざ外交交渉の時にこいつを使う。これが当たり前だと思っていたのですが、我が日出づる国は見事に違うらしい。

フフフ君が「隣国が嫌がるようなことはやらない」と言ったのは、「私はカードを捨てて丸腰になります」と宣言したのと同じ事。

これはない。我が国に残っている唯一の武器「クチ」を捨てたわけであります。

まあ、フフフのおっさんには靖国神社の中に首相官邸をつくって、毎日そこから参拝後出勤することをおすすめします。w