ブッチャー(屠殺者)というビジネス
ブックオフで100円で買った本がだいぶ溜まったのでできるだけ読むようにしていたのですが、内容で引っかかったのが「ファストフードが世界を食いつくす」:
であります。
よく調べているし、ファーストフード必須のアイテムである、フライドポテトなんかがわかりやすい。
牧歌的に生産していたアイダホのじゃがいも農家が、マクドナルドによって集約され、栽培から冷凍ポテトチップにいたるベルトコンベアにどう乗せられたかとか。
調べていないのかどうか知りませんが、コップやナプキンといった、ペーパービジネスについては記述がない。資源消費的にはこのネタもおもしろいはずなんですが。つまり「世界をはげ山にするマクドナルド・・」とか。
この本で読んでいるうちにいやんなってくるのが、ウシの屠殺現場であります。屠殺工場に引き入れたウシの頭をスタンガンで気絶させるのがスタート。
これを鎖でつるし上げて、パーツ別に分解していく工程が延々と続くわけでありますが、でかいナイフやのこぎりを使うのでけがが絶えない。
一番問題になるのが血の海になる現場の後処理(清掃)だそうですが、さもありなん。書いていていやんなったので、あとは略。
そして、そのダーティーワークを支える現場の作業員のほとんどが、プエルトリコとかメキシコの外人不法労働者。
彼らは英語もしゃべれず、書けもしないですから労働組合を作ることもない。
かつてブッチャーという職業は、ダーティーではあるがハイリターンの職業だったそうですが、ファーストフード業界がこれを(結果として)ハイリスク・ローリターンの職業にしてしまったそうでもあります。
まあこれだけでは、ふーん、でおしまいになるわけですが、もうちょい別のはなしをするつもり。菜食主義になれ、などという話ではもちろんない。カミング・レイト。